1. 赤い本 慰謝料基準
  2. 青本 慰謝料基準
  3. 任意保険 慰謝料基準
  4. 自賠責保険 慰謝料基準

赤い本 入通院慰謝料基準の表

赤い本 別表Ⅰ 入通院慰謝料基準 ~骨折など、通常用

赤い本の基準は関東地方を中心に利用されることが多いです。その他の地方では青本や緑の本(大阪)、黄色い本(名古屋)が使われることが多いです。 なお、基準表では評価しきれない事情がある場合は斟酌事由として評価すべきかどうか検討します。
(※)計算方法の説明のため、部分的に引用しています。表の内容を知りたい方は赤い本(日弁連交通事故相談センター東京支部)を購入されるか、弁護士に相談してください。

赤い本 別表Ⅰ
入院1月2月3月4月5月6月
通院53101145184217244
1月2877122162199228252
2月5298139177210236260
3月73115154188218244
4月90130165196226251
5月105141173204233257
6月116149181211239
7月124157188217244
8月132164194222
9月139170199226
10月145175203230
11月150179207
12月154183211
13月158187213
14月162189
15月164191

通院のみ3ヶ月なら73万円、入院のみ3ヶ月なら145万円、入院3ヶ月後に通院3ヶ月なら188万円となります。 この数字はあくまで参考(弁護士会基準)ですので、 単純にこの通りの慰謝料が支払われるわけではありません。 通院の頻度や傷害の部位、程度など様々な事情により変わります。例えば病床がいっぱいで自宅で入院待機をしていた場合や、ギプスを装着していた期間などは、 個別の事情により入院期間として扱ったり、特に重篤な怪我の場合は慰謝料の金額を2~3割増額する場合もあります。 また、他覚症状のないむち打ち症は、たとえ症状が重い場合でも下の別表Ⅱが使われています。

通院が不規則かつ長期間である場合は、実通院日数の3.5倍程度を通院期間として計算する場合があります。ただしこれを拡大解釈して慰謝料を 低く算定しようとする加害者側の主張には注意しましょう。 例えば骨折の治療は自然に骨癒合を待つだけのことが多いため、1年間に20回しか通院しなかったというようなことも ありますが、これを3.5倍して慰謝料を70日間で計算するのは正しい計算方法とはいえない場合が多いでしょう。

死亡事故における傷害慰謝料

1ヶ月入院後に死亡した場合は、1ヶ月分の傷害慰謝料と死亡慰謝料を請求できます。 また中には事故に遭って救急搬送後、数時間で死亡するケースがあります。即死の場合は傷害慰謝料の計算はされませんが、死亡までに時間がある場合は、 それが24時間未満であっても傷害慰謝料の請求は可能です。ただし、死亡慰謝料に含めて考える例もありますので、請求すれば必ず認められるというものではありません。

生涯入院をする場合

頚髄損傷による四肢麻痺などの障害が残った場合は、一生をベッドの上で過ごさなければならないというケースもあります。 この場合でも傷害慰謝料を平均余命まで計算するというような扱いはせず、症状固定日までを傷害慰謝料として計算します。

赤い本 別表Ⅱ 入通院慰謝料基準 ~捻挫など、軽傷用

赤い本 別表Ⅱ
入院1月2月3月4月5月6月
通院356692116135152
1月195283106128145160
2月366997118138153166
3月5383109128146159172
4月6795119136152165176
5月79105127142158169180
6月89113133148162173182
7月97119139152166175183
8月103125143156168176184
9月109129147158169177185
10月113133149159170178186
11月117135150160171179187
12月119136151161172180188
13月120137152162173181189
14月121138153163174182190
15月122139154164175183
  • 別表Ⅱは、他覚症状のないむち打ち症や、打撲、捻挫など、軽傷の場合に用いられます。むち打ち症であっても他覚症状があるケースでは 別表Ⅰによる請求ができますが、単純に画像でヘルニアなどの異常があったという事のみでは、ここでいう他覚症状としては認められないことが多いでしょう。
  • 実通院日数が少ない場合は、通院期間を上限として、実通院日数の3倍を目安に計算する場合があります。

赤い本 後遺障害慰謝料基準

赤い本 後遺障害慰謝料表
第1級2,800万円
第2級2,370万円
第3級1,990万円
第4級1,670万円
第5級1,400万円
第6級1,180万円
第7級1,000万円
第8級830万円
第9級690万円
第10級550万円
第11級420万円
第12級290万円
第13級180万円
第14級110万円
  • 自賠責保険では別表第1の第1級、第2級と、別表第2の第1級、第2級が分けられていますが、赤い本、青本では区別されてはいません。
  • 例えば植物状態などの、重い後遺症が残った被害者の近親者には、本人の慰謝料以外にも別途慰謝料請求権が認められています。
  • 等級に該当しない場合であっても、後遺症が残っていることが認められれば、後遺障害慰謝料が認められる場合があります。 等級が決まっている場合でも、特別な事情がある場合には、等級別の基準額を超えた慰謝料が認められる場合があります。
  • 後遺障害が残ったとされた後に死亡した場合であっても、後遺障害慰謝料と死亡慰謝料を重複して受け取ることはできません。

赤い本 死亡慰謝料基準

赤い本 死亡慰謝料
一家の支柱2,800万円
母親・配偶者2,500万円
その他2,000~2,500万円
  • 一家の支柱とは、経済的支柱となっている者をいいます。
  • 母親・配偶者とは、一家の支柱ではないが、夫または妻がいる者、子がいる者が想定されます。 子は未成年等に限らず、独立した子を含んで考えてよいでしょう。
  • その他とは、独身の男女、子供、単身の高齢者などをいいます。
  • 胎児の死産の場合は、死亡慰謝料としては基準化されていません。

青本 入通院慰謝料基準の表

青い本 慰謝料表
入院1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月13月14月15月
通院上限60117171214252284312336356372385395403408413
8割4893.6136.8171.2201.6227.2249.6268.8284.8297.6308316322.4326.4330.4
下限326392115135153168181191200207212217221225
1月上限2988144192232268298324345364379390399406411416
8割23.270.4115.2153.6185.6214.4238.4259.2276291.2303.2312319.2324.8328.8332.8
下限164778103125144161174186196203210214219223227
2月上限57115165210248282310333353371384394402409414419
8割45.692132168198.4225.6248266.4282.4296.8307.2315.2321.6327.2331.2335.2
下限316289113134152167179191199206212216221225229
3月上限84136183226262294319341360376388397405412417422
8割67.2108.8146.4180.8209.6235.2255.2272.8288300.8310.4317.6324329.6333.6337.6
下限467399122142158172184194202208214218223227231
4月上限105154199240274303327348365380391400408415420425
8割84123.2159.2192219.2242.4261.6278.4292304312.8320326.4332336340
下限5783108130148163177187197204210216220225229233
5月上限123170213252283311334353369383394403411418423428
8割98.4136170.4201.6226.4248.8267.2282.4295.2306.4315.2322.4328.8334.4338.4342.4
下限6792116136153168180190199206212218222227231235
6月上限139184225261291318339357372386397406414421426431
8割111.2147.2180208.8232.8254.4271.2285.6297.6308.8317.6324.8331.2336.8340.8344.8
下限76100122141158171183192201208214220224229233237
7月上限153196234269298323343360375389400409417424429434
8割122.4156.8187.2215.2238.4258.4274.4288300311.2320327.2333.6339.2343.2347.2
下限84106127146161174185194203210216222226231235239
8月上限165205242276303327346363378392403412420427432437
8割132164193.6220.8242.4261.6276.8290.4302.4313.6322.4329.6336341.6345.6349.6
下限90111132149164176187196205212218224228233237241
9月上限174213249281307330349366381395406415423430435440
8割139.2170.4199.2224.8245.6264279.2292.8304.8316324.8332338.4344348352
下限95116135152166178189198207214220226230235239243
10月上限182220254285310333352369384398409418426433438443
8割145.6176203.2228248266.4281.6295.2307.2318.4327.2334.4340.8346.4350.4354.4
下限100119138154168180191200209216222228232237241245
11月上限189225258288313336355372387401412421429436441446
8割151.2180206.4230.4250.4268.8284297.6309.6320.8329.6336.8343.2348.8352.8356.8
下限103122140156170182193202211218224230234239243247
12月上限194229261291316339358375390404415424432439444449
8割155.2183.2208.8232.8252.8271.2286.4300312323.2332339.2345.6351.2355.2359.2
下限106124142158172184195204213220226232236241245249
13月上限198232264294319342361378393407418427435442447452
8割158.4185.6211.2235.2255.2273.6288.8302.4314.4325.6334.4341.6348353.6357.6361.6
下限108126144160174186197206215222228234238243247251
14月上限201235267297322345364381396410421430438445450455
8割160.8188213.6237.6257.6276291.2304.8316.8328336.8344350.4356360364
下限110128146162176188199208217224230236240245249253
15月上限204238270300325348367384399413424433441448453458
8割163.2190.4216240260278.4293.6307.2319.2330.4339.2346.4352.8358.4362.4366.4
下限112130148164178190201210219226232238242247251255

※表中の8割の行は、上限値の8割の計算値です。

  • 下限値は他覚症状のないむち打ち症や打撲などの軽傷を、上限値は脊髄損傷など特に重篤なケースを想定しています。通常は上限値の7~8割を目安とします。 特に重篤で苦痛が長く続く場合などは上限の2割増し程度まで増額する場合があるとされています。
  • 少なくとも1週間に2日程度の通院が行われた場合を想定しています。通院が長期化し通院頻度が月に2~3回にも満たない場合などは、実通院日数を3.5倍 して通院期間とする場合があります。

青本 後遺障害慰謝料基準

青い本 後遺障害慰謝料
第1級2,700~3,100万円
第2級2,300~2,700万円
第3級1,800~2,200万円
第4級1,500~1,800万円
第5級1,300~1,500万円
第6級1,100~1,300万円
第7級900~1,100万円
第8級750~870万円
第9級600~700万円
第10級480~570万円
第11級360~430万円
第12級250~300万円
第13級160~190万円
第14級90~120万円
  • 金額に幅がありますが、これは後遺症の程度等の事情を総合的に見て決められることとなります。例えば同じ14級であっても、比較的軽度のものであれば 90万円、複数個所の14級神経症状の併合等級の場合は110万円程度にするなどのことが考えられます。

青本 死亡慰謝料基準

青い本 死亡慰謝料
一家の支柱の場合2,700~3,100万円
一家の支柱に準ずる場合2,400~2,700万円
その他の場合2,000~2,500万円
  • 一家の支柱に準ずる場合とは、主婦や養育を必要とする子を持つ母親などをいいます。

任意保険 入通院慰謝料基準の表(例)

任意保険 慰謝料表
入院1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月13月14月15月
通院25.250.475.695.8113.4128.6141.2152.4162.6170.2177.6184.0189.0192.8196.6
1月12.637.863.085.6104.7120.9134.9147.4157.6167.6173.9180.1186.5191.5196.3199.1
2月25.250.473.094.6112.2127.2141.2152.5162.6171.4176.4182.6189.0194.0197.8201.6
3月37.860.482.0102.0118.5133.5146.3157.6166.4173.9178.9185.1191.5196.5200.3204.1
4月47.869.489.4108.4124.8138.6151.3161.3163.8176.4181.4187.6194.0199.0202.8206.6
5月56.876.895.8114.6129.9143.6155.1163.8171.4178.9183.9190.1196.5201.5205.3209.1
6月64.283.2102.0119.8134.9147.4157.6166.3173.9181.4185.4192.6199.0204.0207.8
7月70.689.4107.2124.3136.7149.9160.1168.8176.4183.9188.9195.1201.5206.5
8月76.894.6112.2128.6141.2152.4162.6171.3178.9186.4191.4197.6204.0
9月82.099.6116.0131.1143.7154.9165.1173.8181.4188.9193.9200.1
10月87.0103.4118.5133.6146.2157.4167.6176.3183.9191.4196.4
11月90.8105.9121.0136.1148.7159.9170.1178.8186.4193.9
12月93.3108.4123.5138.6151.2162.4172.6181.3188.9
13月95.8110.9126.0141.1153.7164.9175.1183.8
14月98.3113.4128.5143.6156.2167.4177.6
15月100.8115.9131.0146.1158.7169.9
  • 特に重症の場合など、事情により1.3倍程度まで増額する場合があります。

任意保険 後遺障害慰謝料基準の例

任意保険 後遺障害慰謝料
第1級1,900万円
第2級1,500万円
第3級1,250万円
第4級950万円
第5級750万円
第6級600万円
第7級500万円
第8級400万円
第9級300万円
第10級200万円
第11級150万円
第12級100万円
第13級60万円
第14級40万円

任意保険 死亡慰謝料基準の例

任意保険 死亡慰謝料
一家の支柱2,000万円
18歳未満の無職者1,500万円
高齢者1,450万円
その他1,600万円

自賠責保険 入通院慰謝料基準

1日につき4300円。対象となる日数は、被害者の傷害の態様、実治療日数その他を勘案して、治療期間の範囲内とする。

自賠責 後遺障害慰謝料の表

障害等級後遺障害慰謝料
別表第1
第1級1,600万円
第2級1,163万円
別表第2
第1級1,100万円
第2級958万円
第3級829万円
第4級712万円
第5級599万円
第6級498万円
第7級409万円
第8級324万円
第9級245万円
第10級187万円
第11級135万円
第12級93万円
第13級57万円
第14級32万円

自賠責死亡慰謝料基準

  • 死亡本人分 350万円 遺族分は、請求権者は被害者の父母(養父母含む)、配偶者及び子(養子、認知した子及び胎児含む)とし、 請求権者1人の場合は550万円、2人の場合は650万円、3人以上の場合は750万円とする。
  • 被害者に被扶養者がいる場合は、上記金額に200万円を加算する。

引用書籍 民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準 財団法人日弁連交通事故相談センター東京支部