無保険の原動機付自転車

交通事故オンライン損害賠償編

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伊佐行政書士事務所

原動機付自転車と自賠責保険

原動機付自転車も自動二輪車や四輪自動車と同様に、自賠責保険の加入義務があります。自動車の場合は車検ごとに自賠責保険も更新するのが普通ですから、多くのドライバーは 自賠責保険の加入手続きをしているという意識は持っていないのではないでしょうか。そんなことから、うっかり更新手続きを忘れてしまっている人も多いようです。

原付の場合は、自賠責保険の有効期限が近付くと、自賠責保険会社から『自賠責保険 満期のご案内』というようなお知らせのはがきが届くことが多いと思います。 1年から5年の間で契約期間を決めて保険料を支払います。 これをうっかり忘れますと、無保険のまま原動機付自転車を運転することになります。これは自動車損害賠償保障法違反となり、懲役刑や罰金刑になる可能性がありますので、ご注意ください。 自賠責保険が切れていても、運転しなければ問題はありませんが、きちんと管理していない状態で他人に無断で運転されたり、 盗難されたりして事故になったときは責任を問われる可能性もあります。

不幸にも無保険の状態で事故を起こし、相手に怪我をさせてしまった場合は、賠償金は自費で賄うしかありません。自賠責は切れていても、有効な任意保険に入っている場合は、 自賠責保険で支払われるべき分は自己負担となりますが、それ以上の部分については任意保険が使えます。しかし死亡事故や重篤な後遺障害が残る事故の場合は、3000万円とか4000万円 といった金額を自己負担しなければならなくなります。

原付自転車が加害者になるケースは四輪車に比べれば少ないと思われますが、いったん加害者になれば、四輪自動車と同様の責任を負わされます。くれぐれも無保険車を運転しないように お気を付けください。

自賠責保険無加入の原動機付自転車との交通事故で被害者になった場合は、(1)治療は健康保険を使う(2)自分で入っている自動車保険に使える保険(人身傷害補償保険など) がないか確認しておく、などのことをしておきましょう。加害者からも、自分の保険からも支払いが期待できない場合は、政府保障事業へ自賠責保険相当額の請求をすることができます。