健康保険

交通事故オンライン損害賠償編

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伊佐行政書士事務所

国民健康保険の窓口

国民健康保険は市町村や特別区単位で行われておりますので、市町村や特別区が保険者となります。 被保険者は、他の健康保険の被保険者とならない居住者がなります。具体的には、自営業者や農業者等があげられます。 同業者が集まり国民健康保険組合を構成することもできるとされています。

根拠法は、国民健康保険法です。

給付内容

  • 【療養の給付】
    自己負担分以外の、診察代、薬代、手術代、入院代などが保険で支払われます。
  • 【訪問看護療養費】
    医師の指示に基づいて訪問看護ステーションのサービスなどを受けた場合は、その費用が支払われます。
  • 【高額療養費】
    長期の入院などで高額の医療費がかかった場合は、自己負担限度額を超えた医療費について、払い戻しが受けられます。
  • 【出産育児一時金】
    子供が生まれた時に支給されます。流産や死産、早産の場合であっても、妊娠から85日経過している場合は給付対象になります。
  • 【葬祭費】
    被保険者が死亡したときに支給されます。

交通事故との関連

各給付は損害賠償額から控除されます。被害者に過失がある場合、療養の給付は過失相殺前に控除します。保険者が代位取得できるのは過失相殺後の金額のみと考えられています。 自賠責保険への、被害者請求と健康保険の代位請求が請求が競合した場合は、被害者請求が優先されます。

東京高裁判平成12年2月10日、大阪高裁平成18年6月2日判決など。

健康保険の窓口(保険者)

協会健保(旧政管健保)は社会保険事務所と全国健康保険協会、組合健保は勤務先加入の各組合事務局が保険者となります。 被保険者は、健保組合がある企業の会社員(組合管掌健康保険)、それ以外の会社員(全国健康保険協会管掌健康保険)となります。

根拠法は、健康保険法です。

給付内容

  • 【療養の給付】
    自己負担分以外の、診察代、薬代、手術代、入院代などが保険で支払われます。
  • 【訪問看護療養費】
    医師の指示に基づいて訪問看護ステーションのサービスなどを受けた場合は、その費用が支払われます。
  • 【高額療養費】
    長期の入院などで高額の医療費がかかった場合は、自己負担限度額を超えた医療費について、払い戻しが受けられます。
  • 【出産育児一時金】
    子供が生まれた時に支給されます。
  • 【埋葬料】
    被保険者が死亡したときに支給されます。
  • 【傷病手当金】
    傷病による休業中に、事業主から十分な報酬が支払われない場合に支給されます。
  • 【移送費】
    本人による移動が困難な患者が、医師の指示で移動した場合に支給されます。

交通事故との関連

各給付は損害賠償額から控除されます。被害者に過失がある場合、療養の給付は過失相殺前に控除します。保険者が代位取得できるのは過失相殺後の金額のみと考えられています。 自賠責保険への、被害者請求と健康保険の代位請求が請求が競合した場合は、被害者請求が優先されます。

高額療養費制度

国民健康保険などには高額療養費の制度があります。医療費の自己負担額が高額になった場合に、一定の金額を超えて支払った医療費が 払い戻されるという制度です。例えば政府管掌健康保険の場合は、低所得者は一ヶ月の医療費が35400円を超える場合は、一旦支払った医療費の 窓口負担分について、払い戻しを受ける事ができます。あらかじめ所得区分の認定証を医療保険から発行してもらうことにより、医療機関の窓口での 支払いを、負担の上限額までにとどめることも可能なので、先に高額の医療費を準備しなければならない負担が軽減されます。

詳しくは厚生労働省HPをご覧ください。

高額療養費で払い戻された医療費は、求償の対象となります。高額療養費を負担した保険者が、負担した範囲で加害者に対する損害賠償請求権を代位取得することになりますので、 被害者が加害者に治療費を請求するときは、払い戻された金額を控除した金額を請求します。