駐車車両の責任

交通事故オンライン損害賠償編

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伊佐行政書士事務所

駐車の違法性

信号待ちなどで適法に停止している車両(被追突車)に追突をした場合は、被追突車に責任はありません。一方で、駐車禁止場所などに違法駐車していた車両に 追突した場合は、被追突車に責任が発生する余地があります。駐車車両に過失が認められるのは違法駐車の場合が多いかと思いますが、 道路交通法上は駐車違反ではなくても、 周囲の道路状況や駐車車両の状態などから駐車車両の責任を認めた判例(名古屋高裁昭和52年9月9日判決)もあります。

例え違法駐車であっても、追突車の前方不注意の過失が大きく問われるケースが多いでしょう。実際の裁判例では個々の事情により 駐車車両の過失を10%とか、40%とか、70%とか様々に判断しています。これは例えば、事故現場の交通量であったり、道路の見通しであったり、 周囲の明るさ、車両の大きさ、被追突車の速度など、様々な事情を考慮して決められるからです。

ドアー開閉事故

駐停車中の車に衝突する形態として、ドア開閉事故というのがあります。停車中の車の脇を通過しようとしたバイクや自転車が、 突然開いた車のドアに衝突して死傷するというものです。この場合は駐車車両に追突するよりも追突車の過失は小さく扱われるのが一般で、追突車側に0~20程度の過失とされる例が多いようです。